同じ商売を長く続けていると、自分自身の考えが客観的思考であるのか、それとも、自分よがりの考えになっているのか、分からなくなる事もあります。
という事を、最近のコンサルティング依頼の傾向を通し、強く感じます。
というのも最近では、専門知識を求められる事よりも、・社長の壁打ち相手・社長ご自身のPDCA支援という、どちらかと言えばアウトプット(行動および言語化)のご支援が増えてきているのです。
経営者に必要なのは、「自らのこだわりを活かす術」であり、それを得るには、自らを俯瞰して捉える事が大切です。
物事がうまく進まない時というのは、何か知識が不足している様に思ってしまう事もあります。しかし、本当に(専門的な)さらなる知識が必要なのでしょうか?
「社長にとっての良質なアウトプット」こそが、中小企業の未来を変えるものです。さらなる知識がもっとも重要ではありません。
社長ご自身の想いを言語化し、・自らの想いを整理する・自らの想いに気づく・自らの内面にある答えを見出すこれらを行うことによって、行動ならびに理想的なプロセスと結果を生み出すことができます。
経営者というのは、理解者、および心から相談できる人が不足しがちです。その結果、・現場とのギャップ・市場とのギャップ・「目的」と「手段」のギャップなどが生まれてしまい、過去の取り組みや思考に囚われてしまい、冷静かつ客観的な判断が出来なくなる事も珍しくありません。
冷静さを保つためには、自らの考えを客観的に整理する時間、すなわち「壁打ち時間」が有効です。壁打ち時間とは、「思考を整え、感情を解放し、意思決定を磨くための『内省装置』」です。
具体的には、
頭の中だけで考えていると、思考は曖昧なまま堂々巡りになります。壁打ちによって自らの思考を言葉に出すと、・論理の穴・感情の揺れ・本音と建前のギャップが浮き彫りになります。
感情を言語化することで脳の扁桃体の過剰反応が抑えられると分かっています。つまり、壁打ちは感情の整理と落ち着きを取り戻す行為でもあります。
人は他者との対話や自問によって、自分の思考パターンや価値観に「気づく」ことができます。この「気づき」が意思決定の質を上げ、結果的に行動のブレを減らします。
求められるコンサルティング支援が、「インプット(知識/スキル/情報提供)」から、「アウトプット(行動支援/思考の言語化を支援)」に変わりつつあります。
そして今は、「VUCA」と言われる時代です。
VUCAとは、『変化が激しく、読めず、絡まり、解釈が難しい時代』という事です。
具体的には、、、
①VUCAの「V」・グローバル化の進展・国境を越えて競争が拡大・他国の政治・経済が自国に即時影響・競合が突然現れ、淘汰が加速→ Volatility(変動性) の高まり
②VUCAの「U」・デジタル革命・技術革新・インターネット、AI、データ活用・業界構造が一夜で変わり得る(例)Uberがタクシー業界を揺さぶる→ Uncertainty(不確実性) の増加
③VUCAの「C」・社会・価値観の多様化・顧客も従業員も正解がバラバラ・少数意見がSNSで強力な力を持つ・旧来の成功法則が通用しなくなる→ Complexity(複雑性) が顕在化
④VUCAの「A」・未来の前例がなくなるスピード・過去の成功モデルが陳腐化・因果関係が見えづらい(“やってみないと分からない”が日常)→ Ambiguity(曖昧性) が常態化
周りに目が向いてしまいやすい、こういう時代。こんな時に何が大切かというと、
「自分自身の軸をしっかり認識すること」
以外にありません。
既にお持ちの考えを再度自己認識する為にも、自分自身の思考を言語化する機会が必要です。でもその時間が不足しているのです。
上に立つ人であればあるほど、自らと向き合う時間が減ってしまいますので、意図的にその時間を取る事が大切です。
あなた自身の思考を整理する為の時間、十分に確保できていると言えるでしょうか。そして、「本当はこの様に進めたい」というご自身の気持ちを明確に言語化できているでしょうか。
外に目を向けるより、ご自身の内面に目を向ける方が、自らの納得感が高いビジネスを進めていく事ができます。
必要最低限のインプットと、ご自身の納得解を得られる壁打ちの時間。体験してみたい方は下記をご覧ください。